プロが教える屋根板金工事の基礎知識:
知っておきたい5つのポイント
BASIC KNOWLEDGE
1
「板金屋」と「瓦屋」は、実は全く別の職種
一般の方は「屋根屋」を一括りに考えがちですが、扱う素材も技術も異なります。
瓦屋(かわらや):
粘土を焼いた重い瓦を積む、伝統的な技術。
板金屋(ばんきんや):
金属を切り、曲げ、つなぐ技術。現代の主流である「軽くて地震に強い金属屋根」の専門家は、私たち板金屋です。

2
雨漏りを防ぐのは、表面の板ではなく「雨仕舞い(あまじまい)」
屋根で最も重要なのは、板金そのものよりも、壁との接合部や谷になっている部分の「雨仕舞い(加工)」です。 既製品をただ並べるだけでは、数年後に必ず隙間から水が入ります。現場に合わせて金属をミリ単位で折り曲げ、水の通り道をデザインするのが板金職人の真髄です。
3
「ガルバリウム鋼板」と「エスジーエル(SGL)」の違い
「ガルバリウム鋼板」と「エスジーエル(SGL)」の違い
ガルバリウム鋼板:
アルミニウムと亜鉛の合金メッキ。非常に錆びにくい。
SGL(次世代ガルバリウム):
ガルバリウムをさらに進化させ、マグネシウムを加えたもの。耐食性はガルバリウムの3倍超と言われ、沿岸部などで特に威力を発揮します。

4
「釘」ではなく「ビス」を使う理由
一昔前の棟板金は「釘」で固定されていました。しかし、釘は温度変化による金属の膨張・収縮で、少しずつ抜けてきてしまいます。 現在のプロの施工では、抜けにくい「ステンレス製ビス」を使用するのが常識。錆びず、強風でも剥がれない屋根を作るための必須条件です。

5
「結露」対策が寿命を決める
金属屋根は熱を伝えやすいため、屋根裏との温度差で結露が起きやすいという弱点があります。 これを防ぐのが、屋根材の下に敷く「防水シート(ルーフィング)」の質と、空気の通り道を作る「換気棟(かんきむね)」です。表面だけを綺麗にするのではなく、この「通気」を計算できるかどうかが、家の寿命を左右します。
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